読書の記録『成功は一日で捨て去れ』

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読書の記録


成功は一日で捨て去れ

柳井正, , 2012-04-28, ***--

「成功」は、そう呼ばれた瞬間から陳腐化していくものである。経営環境が絶えず変化しているので、人真似の考え方や方法、あるいは他人任せという安易な手法を繰り返すだけでは絶対に成功などしない。自他ともに成功事例の復習は、無意味なのだ。
結果的に安定成長はあり得るが、最初から安定成長を望んではいけない
常に危機感を持って会社経営することが正常なのである。「正常な危機感」とでも言おうか。会社経営をしたことのない人は、危機感がなく順風満帆なことが正常だと勘違いしている。
「組織が先にあってこその仕事ではなく、それぞれの仕事が順調に進むように有機的に仕事がつながった状態が組織だ」
ぼくは毎週、単品表というのを全部見て、この商品はこうだからこういうふうに売るべきだと考える。と同時に、実際に売り場へ行って、この商品は売れていて、こちらの商品は売れていないなどの現状を肌で感じるようにしている。
「服を変え、常識を変え、世界をかえていく」
ぼくが尊敬する松下幸之助さんは、「衆知を集める」という言葉を大事にされていた。自分の周辺の現場を知る社員たちが一番の知恵を持っているし、会社のことを大事に思ってくれている。
おそらく人間は、満たされていないことや劣等感を引き金にして頑張れるし、行動を起こそうと思うのではないだろうか。何もかも満たされていたり、まったく劣等感がなかったとしたら、きっと何も行動は起こさないのかもしれない。
「企業の目的として有効な定義は一つしかない。すなわち、顧客の創造である。」(上田惇生訳『現代の経営』ダイヤモンド社)
「現状維持は愚の骨頂」