読書の記録『なんくるない』

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読書の記録


なんくるない

よしもとばなな, , 2010-06-14, ***--

そこにいるのに会えない理想のかたちを求めてはじまるのが祈りというものなら、人間はなんて傲慢なのだろう。そしてただ感謝を捧げるのが祈りなら、人間はどうしてそんなに気楽すぎるのだろう。
なんだかこの国のあちこちに自由のつぶつぶが少なくなっていて、人々は水面でぱくぱくしている金魚みたいに見えた。自由はいつでも、お金だとか時間だとかなにか条件がなければ手に入らないものみたいだった。
人は、その三つ・・・・・・って、体と考えとやってることがいちいちばらばらになると、きっと簡単に病気になっちゃうんだ。
「つまんないことがたくさんたくさんあって、力がなくなるようなこととか、生きててもしかたないと思うようなことがたくさんあある、TVを観ても、なにをしててもいつでもたくさん目や耳に入ってくる。だから面白いことをたくさんして、逃げ続けるんだ。逃げ続けるしかできない戦いなんだよ。僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ。」