読書の記録『せいめいのはなし』

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読書の記録


せいめいのはなし

福岡伸一, , 2014-03-06, ****-

黄色が黄色に見えるのは他の色を吸収し、黄色だけを反射するから黄色に見える。
日本も含めて世界の先進国の経済システムが死にかかっているのは、運動がなくなっているからだとぼくは思います。回っている「もの」のほうに価値があると思い込んで、回すことそれ自体が経済活動の目的なんだという根本を忘れてしまったからだと思う。
貝殻(お金)なんか、いくら持っていても、それ自体には何の意味もないんです。問題はそれをどうやってパスするかということであって、パスの仕方においてのみその人のアイデンティティは示される。
「自分」というのは「他者」と差別化されることではじめて生まれる概念ですからね。自分の中には、いくら探しても、「自分」なんかありません。
医者は病人を減らすことを使命としながら、病人が増えることを歓迎している。そのような矛盾した存在であるわけですけれど、その危うさを自覚している治療者は決して多くないと思いますね。
「未来をどういうふうに認識、体感していますか」 「明日を壊してゆく感覚です」
カエルというのは、動いている物がある程度以上の大きさになると逃げるし、ある大きさ以下だと食う。
天気も変わらなきゃ、気温も変わらない、風も吹かないところに一日中いて、インターネットを見ていたらおかしくもなります。その、おかしくなるということ自体に気がつかないというおかしさだから、耐えられるはずがない。
ストレスとは本来、外から来るものではなく身体内部が発するSOS信号ですからね。
「風邪を引いても世界観は変わる。ゆえに世界観とは風邪の症状だ」(チェーホフ)