読書の記録『退屈力』

トップ > 読書 > 読書の記録『退屈力』

読書の記録


退屈力

齋藤孝, , 2013-01-11, ***--

一人でひとつの「型」を一万回、二万回と繰り返していると、自分の内的な感覚に集中することができるようになる。外側に意識を向けるのではなく、その全く逆で、自分の内部の感覚に沈潜してゆける。
地味なことの積み重ねが仕事だということは、かつての人にとっては常識だった。しかし、サービスされることに慣れすぎてしまった若い人からすれば、「なぜ自分がそんなことしなくちゃいけないのか」「やっていられないよ」となってしまう。
「退屈の反対は快楽ではなく、興奮である。」(ラッセル)
「多少とも単調な生活に耐える能力は、幼年時代に獲得されるべきものである。この点で、現代の親たちは大いに責任がある。彼らは子供たちに、ショーだの、おいしい食物だのといった消極的な娯楽をたくさん与えすぎている。」(ラッセル)
「うつくしや障子の穴の天の川」(小林一茶)