読書の記録『「思考」を育てる100の講義』

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読書の記録


「思考」を育てる100の講義

森博嗣, , 2014-11-29, *****

明日死ぬと考え、同時にいつまでも生きられると考える。(中略)現実は、その両極の範囲内に必ず収まるので、どんな事態になっても想定内ということになる。
歩き始める前が、一番疲れている。
物事を簡単に断定しない慎重さこそ「深さ」であって、意見を絶対に買えない頑固さが「浅さ」になる。
「絶対に私は正しい」と言う奴は信用できない。絶対でないことを知っていることが、技術を極める要である。
悪い嘘は、その場限りで、目の前の目的に支配されている。良い嘘は、あまりに計算されているため、やがて真実になる。
なにかにチャレンジしたとき、直接目標は達成できなくても、そのプロセスで生まれたものが、その後その人を支えるものだ。創造的な仕事をしている人ならば、思い当たることが多いと思う。
「政府の役目は景気回復にある」というのが、僕にはどうもぴんとこない。そういう動機で国を動かすのは、いかがなものか。
どんなことを書いても、誰かは傷つく、誰かは怒る、誰かは悲しい思いをする。それは、傷を癒す、鬱憤を晴らす、楽しませるプラスの効果がいくら大きくても、マイナスだけを取り上げ、特定の個人に絞れば、必ず成立する。