読書の記録『「お金」と「市場」のカラクリ』

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読書の記録


「お金」と「市場」のカラクリ

ジョエル・クルツマン,小川敏子訳, , 2004-06-29, ***--

たとえばニューヨーク市場を通じて電子的に動くマネーの額は、一日に二兆二千億ドルだ。これがどれほどの金額かといえば、アメリカ合衆国の国内総生産つまり、アメリカ国民が一年間に稼ぎ出す金額がそっくりそのまま、たった三日半のうちにニューヨークを通り抜けてゆくということだ。
価格は一種の情報である。
市場はまことに気まぐれだ。・・・少しクールなところを見せつけて、ぐっと惹きつけなくては。
愚かなまでに気まぐれな海の中で、理性が通用する稀少な一角を探してみることだ。
あの数字(株価、為替)は揺れているのが自然なのだ。あれは人の欲と欲、情報と情報が、終わりのない綱引きをしている実況中継なのだから。