読書の記録『とおくはなれてそばにいて』

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読書の記録


とおくはなれてそばにいて

村上龍, , 2005-08-10, ***--

ただ、ボクは才能っていうのは人格にプラスされてあるもんじゃなくて、ある種の欠如だと思ってるんです、
世の中には都合のいい忘却とどうにもならない記憶だけじゃなくて、都合のいい記憶とどうにもならない忘却があるんだってな・・・
一晩に二人の女とセックスしたことはある、とぼくが答えると、詩人は、あんたは地獄へ堕ちるな、と言った。ぼくが納得できないという顔をしていると、ただし、と詩人は笑った。そして、あんたはよく知っていることだろうが、地獄は退屈しない、とぼくの耳元で囁いた。