時には不平すら口にします。' />

6月26日(雨)

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おみやげみっつ

たこみっつ。空模様と同様、なんだか心も落ち着かない一日。「次回までにAを完成させます。しかし、当初と条件が変わっていますので、A'も必要ですね。Bより先にA'の実装をお勧めしますが、いかがでしょう」というパターンの提案が時々あります。その場で了承を貰っていたとしても、AとA'を見た90%のお客様はBが出来ていないことに抗議してきます。他に話題が無いから、という理由もあるでしょうが、既に手に入ったものに関しては特段意識しなくなる、というのが人間の性質のような気がします。自分だって同じです。飲食店に入ると、何も頼まないうちから冷たい水やおしぼりを貰えますが、その事に対して感謝の念すら感じないどころか、時には不平すら口にします

こういう顛末になることは最初から分かっていて、でも何だか上手く消化しきれずに、夜の公園を独り散歩してきました。夜道を照らす街灯が、不思議に温かく感じます。

他者の好意、愛情、あるいは幸運によってたまたま得られただけのはずの財産を、いつの間にか自分のものだと心のどこかで思い込んでいて、生きていくためには仕方がないんだ、とか、当然の権利なんだ、と残りの自分に言い聞かせようとしています。時々自分が酷く醜い生き物のように思えて、苦しくなるのですが、でも、ここで幾ら良い人ぶっても仕方が無いんですよね。誰からも何も貰わずに生きていく事なんて所詮は不可能です。貰った以上の何かを与えられる人間に成るしか生きていく術は無い、と開き直るのが唯一の道だと考えることにしています。


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